2017年8月21日 (月)

問合せ技能

 ある日、知人宅を訪れた時、突然「トイレの診断」を依頼された。

「ウォシュレットが動かない」との事。
確認すると、確かにボタンを押しても「水が流れない」・・・おかしい。
当然、お尻を洗う水も出ない。
「誰かに診て貰いましたか?」(筆者)
「近所の人、何人かに診て貰ったけどダメでした」(本人)
「メーカーに問い合わせましたか?」(筆者)
「・・・・・・」(本人)
「ところで、この状態はいつからですか?」(筆者)
「数か月前から・・・」
トイレを見ると、ウォシュレットの操作パネルの上に、
「水が流れません」の注意紙が貼ってあった。

筆者はトイレのプロではない。
すぐに、「トイレの取扱説明書」を読む。
「困った時・・・」の頁を開く。参考にならない。
取扱説明書の裏にコールセンターの電話番号があった。
携帯電話からコールセンターを呼び出す。

最近のメーカーの対応はいきなり担当者は出ない。

先方から「コンピュータ音声」で幾つか質問され、
指示通りに「選択番号」を押して、ようやく担当者が出てくる。

「トラブル状況」を説明すると、製品の型番を訊かれた。
「判らない」(筆者)と答えると、
「トイレの蓋の裏を見てください」(メーカー担当者)と
見ると、そこにはしっかりと製品に関する諸々の記載があった。
いつも蓋を開けているのに、こんなところに書いてあるとは今の今まで気付かなかった。

「操作パネルを外してください」(メーカー担当者)
「どうすれば、外れますか?」(筆者)
「左右外側を両手で持って、上へ持ち上げてください」(メーカー担当者)
「裏側に電池をセットする箇所があるので、電池を交換してください」(メーカー担当者)
指示通りに電池を交換する。「ジャ~」と水が流れ出した。
「ありがとうございます」(筆者)
一瞬にして、「問題解決」である。時間にして、約10分。

数か月の間不自由していた本人は興奮気味に、何度も水を流す。
「うん、大丈夫!」(本人)

筆者は、この「出来事」が笑えなかった。
「簡単」そうにみえて、実は「簡単ではない」。
「専門用語」「適切な用語」を知っていれば、相手に言いたい事が容易に伝わるのだが、
「的外れな言葉」で説明する為に余計に話がこじれる。

昨今、この手のトラブル対応を自分で出来ない人々が増えている。
特に年配者の多くはついていけていない。

以前、某ブロバイダのルータの「トラブル対応」を依頼された。
問合せ先に電話すると、最初から最後まで、「コンピュータ音声」による質問攻めにあった。
質問毎に数字を選択する。やっと、「ルータ」が不良品であることが認められ、
数日後、交換品が届いた。

この対応には、専門知識が必要であり、素人にはちょっと無理がある。

パソコンのみならず電化製品等のトラブル対応には「問合せ技能」が求められている。

2017年4月27日 (木)

システムサポートカルテ

 「ぱそこんドクター診療所」では受診された人からの質問・その解決策・参考事項・課題事項を必ずメモに書き留めている。
同時にその作業時刻も記録している。
後日、作業内容を定型様式(Excel)に書き写し、2部(正副)印刷して受診者に渡している。
そして1部(副)に「サイン」を貰って受け取っている。

 この定型様式(Excel)を「システムサポートカルテ」と称している。

受診時、筆者は「前にも同じことを説明したでしょ」とは言わない。
「同じ説明」を毎回繰り返し、カルテに書き留める。

 サインされた「システムサポートカルテ」はPDF化され、データベースに保存される。
受診者は一日に10人を超える時もある。
「書き写し」「PDFのデータベース化」は毎度一日仕事である。

サーバは自前で、筆者の書斎に置かれている。

 受診者には「お客様番号」が付けられ「受診履歴」がいつでも検索できるシステムになっている。
このシステムも自前である。
「何故こんな面倒くさいことをするんですか?」と受診者は言っていた。
日が経つにつれ「カルテ」の枚数が増えてくる。
「サポート概要」は一覧表示される。
受診者は、この一覧を見ると忘れていた「受診内容」が蘇ってくる。

「あれ~? 同じ質問を何度もやっているナ~」
「あ~? そうだったのか!」
「聞いた憶えがない」は存在しない。(サインしているではないか!)
口で言うより、説得力があり、「ボディブロー」のように効いてくる。

受診者は、だんだん「素直」になってくる。

「これは、前に聞いたことがあるかも・・・・」(受診者の独り言)

2017年4月 9日 (日)

往診

 「ぱそこんドクター診療所」を開設してから数年が過ぎた。

 パソコン使用者である「患者さん」が診療所にやってきて、その場で問題を解決する。
しかし、トラブルは自宅でないと解決しないことがある。
「無線ルータ」や「プリンタ」等である。
さらに、緊急を要する時には、「患者さんの自宅」へ直行する。

これらを「往診」と呼んでいる。患者の多くはシニア層である。

 先日、電車に乗っている時に、女性のFさんから「メール」が入った。
「パソコントラブル」である。
トラブル症状は「ログイン時に「パスワード入力欄」が表示されない」とのこと。
電車で移動中では、電話で詳しい説明ができないので、
「電源オフして、さらに電源オンしてください」とメール返信した。
しかし、「症状は変わらない」と返事が届いた。
結局、Fさんの自宅に行くことになった。

 自宅を訪問してパソコンを見ると、
「電源ボタン」を強く押していなかった為に、完全に「シャットダウン」されていなかったのである。
「電源オフ・オン」しただけで、「パスワード入力欄」が表示され、問題は解決した。
作業はたったの1分で終わった。

 パソコンは、「リビングテーブル」に置いてあった。
筆者が帰ろうとした時にそのテーブルに両手を付いた。
その時、テーブルがグラついた。
よく見ると、机の脚がしっかりと固定されていないではないか。

「どうしたのですか?」(筆者)
「手で脚を締めたのですが…締めきれなくて…」(Fさん)
「道具箱はありますか?」(筆者)
Fさんは、すぐに「道具箱」を持って来た。
テーブルをひっくり返して、道具を使って脚のネジを締めるとしっかりと固定された。
作業は終わったかに見えたが、テーブルの上にはもう一枚の板があり、それがまたズレる。
「どうしたのですか?」(筆者)
「実はこのテーブルは炬燵として使用していたのです」(Fさん)
テーブルの上の板もネジを締めて机に固定した。
テーブルに関する作業時間は約20分。
「これでリビングテーブルは大丈夫です」(筆者}
Fさんはテーブルを両手で押しながら、「グラつかない」ことを確認した。
「ところで、テーブルはいつからグラついていたのですか?)(筆者)
「・・・・・・」(Fさん)
Fさんが座っている後ろには和室があり、仏壇には「ご主人の写真」が…
きっと、テーブルはFさんにとって長年の「懸案事項」であったに違いない。

Fさんの顔はニコニコ…。とてもいい顔をしている。
その顔を見て、筆者も「うれしく」なった。
「今日は、いい仕事をしたな~」(筆者}

「往診メニュー」に「便利屋」が含まれてしまった。

2015年2月16日 (月)

シニア学生

 ある市が運営している市民大学がある。

小学校の教室を借りて講義が行われている。
大学に似たカリキュラムになっている。
学生のほとんどが「シニア」である。

その事務局からお声が掛かり、パソコンの授業を行った。
その時、別時間に学生のパソコンサポートを行った。
講師室でマンツーマンである。

何人も学生を診ていると、彼らに共通点があることに気付いた。
「パソコン上の問題点」を解決してあげるのが主目的なのだが・・・

本題になかなか入らない。

尋ねていないのに、自分の経歴を語り出す。そして「元の肩書」を話し出す。
「八島先生。私はシステム開発を発注する責任者でした」(シニア学生)
「私が『ハンコ』を押さないと前に進みませんでした」(シニア学生)
いかに「自分が偉かったか」をアピールする。
ある人は「会社名」までも出す。(誰も訊いちゃいないよ/筆者)
早く「本題」入りたいのだが・・・

30分位過ぎてようやく話し出す。

「今まで、部下にやらせていたもんですから・・・」(シニア学生)
「Word・Excelが全然解らないものですから・・・」(シニア学生)

と言いつつも、態度は明らかに「上から目線」(私は業者じゃない/筆者)
いまだに、会社と肩書を背負っている。今の自分を認識していない。

年賀状ソフトの質問も多い。
「妻が『あなたの分はもうやりたくない!』と言うものですから・・・」
制限時間などお構いなし。訊いて・訊いて・訊きまくる。粘る・粘る・・・
室外には数人の予約学生が待っている。
ここは、会社じゃないんだから、あなたの我儘は通りませんヨ!!(筆者)
「教えてくれ」がいつの間にか「やってくれ」に変る。

態度が大きい割に、操作をビビる。

「大丈夫!!大丈夫!!」(筆者)

初めての「自転車乗り」に似ている。

2015年1月10日 (土)

自己満足度

 周囲からどんなに評価されても、自分自身が納得できない仕事はある。

「八島さん、これで十分ですよ。これで、OKです」(お客様)
「いや、もうちょっと考えましょう」(筆者)
言われた通りにやっていて何にも問題ないのだが・・・「顧客満足度」は高いが「自己満足度」は低い。

以前、社内で大型コンピュータの導入・システム保守を任されていた。
休日出勤して床下のケーブル配線を自らやっていた。当然、コンピュータの配電盤のチェック等もやっていた。

その後、社内異動でお客様相手のシステムエンジニアになった時、
お客様の代わりに配電盤・ケーブル配線のチェックを行い、お客様の業者とやりあった。、
「SEが設備関係の事が出来るとは思わなかった。大変助かりました」(お客様)
その後、ハード・ソフト・設備全般のサポートをすることになった。

筆者にして見れば、特別な事でもないので「評価」されたとは思っていなかった。
しかし、こんなに「守備範囲」が広いシステムエンジニアは珍しいということになった。

その後「全社の業務をシステム化したい」との要望が出てきた。
当時は、単一業務のシステム開発が主流だった。
業務知識が全くないため、「業務分析を徹底的にやるべきだ」と主張した。

「お客様の為」というより「自分の為」だった。

ところが、このレポートによって現状業務の問題点が浮き彫りになった為、お客様の経営トップから「高評価」を得た。
「分析視点に偏りがない」のが評価のポイントだった。
「自分の為」にやったことが、「お客様の為」になった。
そして「お前のやっていることは、シスエムエンジニアの仕事ではない」ということになった。(筆者は何者?)

「顧客満足度」と「自己満足度」ともに高かった仕事はこの時だけだった。

その後、システム開発は大規模になり数十人のプロジェクトチームで作成するのが常となった。
引合・営業から基本設計までを担当するようになり、詳細部分はブラックボックスになっていった。

「『自分の思い・考え方』が伝わっているのだろうか?」(筆者の思い)
「完成システム」を見届けられなくなった。

よく分からない会議に出席させられ、筆者のスケジュールは他人がどんどん埋めていく。
よく分からない書面に「印鑑」を押させられ、何かあった時の責任のみが求められる。

売上額・システム規模と反比例して「自己満足度」は下がっていった。
「自分が目指したのは、これではない!!」「このままいくと必ず後悔する!」(筆者の叫び)

その時から、プログラミングを再度勉強し始めた。
基本設計・詳細設計・プログラミング・マニュアル・オペレーション…全て自分一人で行う。
自分がユーザーであり、自分が開発者。

全てが「見えている」。ひさしぶりに、「満たされた気分」になった。

これは、「仕事外システム」である。
他人から見れば大したシステムではないが、自分にとっては納得いくシステムになった。
今も、「売れそうもないシステム」をコツコツと作り続けている。

「自己満足度」は高い。

2015年1月 9日 (金)

ぱそこんドクター診療所

 いつも使っているプリンタが急に印字が出なくなった。

印刷された字が「カスカス」で全く読み取れない。
「ノズルの詰り」だと思い、クリーニングしてテスト印刷する。でも「カスカス」。
プリンタに付属するユーティリティをひと通り実行してみたが結果は同じ。

全色が出てこないので、これは「インクがなくなった」と思った。
しかし、インクの残量表示は「空」を示してはいない。

これは、「手に負えない」と判断して、プリンタを量販店の修理部門へ持ち込んだ。

「お客さん。これは『カートリッジ取替え』ですね。修理するより買った方が安いですよ」(受付担当者)
「本当かな~??」(筆者)

他の量販店でプリンタが並んでいるフロアに行って、担当者に訊いてみた。

「インクが固まっているかもしれない」ということで「洗浄液」を薦めてくれた。
同封されたスポイトを使って液をヘッドに垂らす。しかし、結果はダメ。

「ここまできたら・・・」と開き直った。
どうせ買い換えるなら「仕組みがどうなっているか調べてやれ!」・・・
すると、カートリッジはいくつかの部品に分解できた。

「あれ~。もしかして、ここのメッシュ部分を洗浄したら・・・」

開き直りの強みから、水道水を出しっぱなしにしてその部品を洗ってみた。
黒・ピンク・青色等のインクがどんどん流れ出してくる。
インクが出なくなったところで、部品の洗浄をやめて一時間程乾かした。
その後、プリンタに装着してテスト印刷。

結果は、大成功!

量販店担当者の回答を受け入れていたら?万円の損をしていたところだった。
これで、また自分の知識が広がった。

パソコン・ハードディスク等も同じような経験で、知識を広げていった。

 今、ボランティアで一般向けの「ぱそこんドクター診療所」を開設している。
患者さんにはこう言っている。
「量販店で『もうダメです』と言われたら、『ダメ元』で私にお声を掛けてください」

患者さんのパソコン・ハードディスク・プリンタ・ファイル等が生き返っている。

2014年9月13日 (土)

手紙

 ワードを使った手紙には読めない漢字が多い。
まるで「漢字検定試験」である。
 当人の知識が急に増えたとは到底思えない。
ワードの[変換キー]を叩くと何でも漢字に変わってしまう。

サンプルを見てみよう。(カッコ内が正しい)
 ● 犬が三毛の一族(犬神家の一族)
 ● 私と居てください(渡しといてください)
 ● もう幸せ事項(申し合せ事項)

「変換ミス」はご愛嬌だが、思い込みの誤字はイケマセン。
 ● こんばんわ(こんばんは)
 ● こんにちわ(こんにちは)
 ● 手固い(手堅い)
 ● 力づく(力ずく)
 ● いづれは(いずれは)
 ● 積め込む(詰め込む/積み込む)
 ● ひとりづつ(ひとりずつ)
 ● 的を得る(的を射る)

「横文字」も間違いが多い。(英語にするとすぐに分かる)
 ● シュミレーション(シミュレーション(simulation))
 ● コミニュケーション(コミュニケーション(communication))
 ● アボガド(アボカド(avokado))
 ● バトミントン(バドミントン(badminton))
 ● ラクビー(ラグビー(rugby))
 ● ジグゾーパズル(ジグソーパズル(jigsaw puzzule))

逆にどちらでもいい「送りがな」がある。
 ● 積もる(積る)・聞こえる(聞える)・起こる(起る)・落とす(落す)・暮らす(暮す)
 ● 当たる(当る)・終わる(終る)・変わる(変る)
 ● 曇り(曇)・届け(届)・願い(願)・晴れ(晴)・当たり(当たり)・代わり(代り)
 ● 向かい(向い)・狩り(狩)・答え(答)・問い(問)・祭り(祭)・群れ(群)・憩い(憩)

「漢字変換」で「Enter Key」を押す前に「インターネット辞書」で確認するのが賢明である。
自信がない時は敢えて「ひらがな」にしたほうがいい。

知らない所で笑われているかもしれない。

ひょっとして、この原稿で筆者も笑われているかも・・・

2014年5月21日 (水)

衰退のシナリオ

 プロスポーツの世界では、選手は監督より収入が多い。
しかし、命令系統・上下関係・権力は収入と比例しない。

 サラリーマンの世界では、一般的に「収入と権力」は正比例している。
とんでもない長時間残業をした時だけ、一時的に収入が逆転することがある。

 収入は「昇格」しないと増えない。
「成果主義」と称して「賞与」を出しているが、上司の収入を超える事はない。
「プログラムの出来高制」なんてお目にかかったことがない。
当月、何本プログラムを作っても、僅かな残業代が入るだけである。
したがって、プロスポーツの世界で見られる「成果主義」ではない。
目標未達時に賞与を減額する言い訳に過ぎない。
目標数値も、「到達不可能な設定」をしているのは明らかである。
成果を表す数字は、「人件費・利益」を中心に行われ、「プログラム本数」で行われたことがない。
早く作ろうものなら、「システムが簡単」だと言われる。

 品質は二の次になる。(うわべチェックだけで、本当の中身を誰も見ていない)
そして、自分達では物を作らなくなる。外注生産である。これでは、「ノウハウ」が自分達に蓄積しない。
協力会社を引き入れるのは、「人が足りないから」ではなくて「作れないから」である。
システムが作れないのに「システムエンジニア」と称している。
 周囲には、報告書作成のExcelの達人が沢山いる。
それが、VBAやc#・c++等と絡んで結構なシステムになっている。
これを「今時のシステム」だと思い込んでいる。
Word・Excel等のOfficeを駆使できる(これしかできない)人々が「システムエンジニアづら」している。

 業務分析・システム設計・プログラミング・データ切替、そしてメンバーを使いこなして、はじめて「システムエンジニア」である。
一方、団塊の世代の人々にも問題がある。
一世代前の分析方法・バッチシステム的設計、言語と言えば「COBOL」しか知らない。
酒が入ると「大型コンピュータ・バッチシステム・COBOL」の優位性を叫ぶ。
COBOLは当初の予想を超えて、多くのシステムが残っている。

 今時の若手は「COBOL」を知らない。
システムと言えば、マイクロソフトを中心とした「パソコンシステム」だと、思っている。

 さらに、部下の仕事をやったことがない管理者・上司が社内に増えていく。
「作る苦しさ」「作る喜び」「作る大変さ」を体験したことのない人々のマネジメントには説得力がない。
若手のモチベーションが落ちるのは当然である。

 そして、大トラブルが発生し、その実態が明らかになる。
システムを知らない人々が、世間への「トラブル説明」の矢面に立たされる。
システムの本当の姿を知っている人達は、人前には現れない。

「どうしたらいいんだ?」と部下に問う上司。態度は「上から目線」。しかし、本人は「ど素人」であることを認めている。
分らないのなら、今直ぐに「そのポストから去れ!」

勢いのあった会社は、世間から見放され、左前になっていく。

2014年5月12日 (月)

パソコン語

 パソコンの本は、日本語で書かれていない。

「パソコン語」と言った方が正しい。
横文字・カタカナ・略語・造成語で書かれている。
国語辞典で調べても見つからない。
別に「パソコン辞典」が必要である。

インテリである人ほど戸惑いを感じる。表現方法にいちいち拘わる。すると前へ進まなくなる。
したがって「外国語」だと思えばいい。

 さらっと流しながら、消化不良を承知で進むのが肝心である。
このスタンスがこれからの上達度を大きく左右する。
本の説明には「直感的に解るもの」と「さっぱり解らないもの」に分かれる。
今やっている事を最低マスタできればそれでいい。理屈は後から付いてくる。
これからも、色々な場面で何度もお目に掛かる。
したがって、今、解らなくてもいいのだ。
 逆に、ひとつ理解できると他の場面でも通用する。
「同じ考え方」で作られているソフトが多い。
特に操作方法・ダイアログ・インストールウィザード(ひょっとしてこの言葉が分からなかったりして)などは似たものが多い。

そしてある日突然、今迄「点」でしかなかった知識が「面」に変わる時がやって来る。

しかも、音をたてて・・・

 当人は、周囲の状況も構わず、突然「わかった!」と、大声を出す。
そして一人で「にやにや」している。
一方、周囲の人々は何があったのか?と「キョトン」としている。

 ここまで来ると「パターン」がある事を発見する。
「傾向と対策」が見えてくる。
「ワード」で得た知識は「エクセル」でも通用する。
きっと「こうなるに違いない」と推測出来る。
頑張って「ワード」「エクセル」を同時にマスタすることはない。
「ワード」をある程度理解してから「エクセル」を勉強すると「ウソ」のように頭の中に入っていく。

まずは「ひとつ」に集中することが大事である。

「急がない・急がない」

当たり前

「購買(ショッピング)パターン」が変わってきている。
従来の「購買心理」は「知る」→「興味・関心」→「欲求」→「記憶」→「買う」なのだが
今は「知る」→「興味・関心」→「検索」→「買う」→「情報の共有」となっている。
テレビ・新聞・広告等で興味を持つと「インターネット」で調べる。
価格を比較して「一番安い店」を探す。(「価格.com」等)と同時に他人の評価も検索する。
商品を購入後、自分の評価を「インターネット」に投書する。(「掲示板」等)

ホテルの予約も「インターネット予約」ができ「電話予約」より割引になる。
これに慣れてしまうと、電話が面倒くさくなる。「マイペース」でできて「言い間違い」がない。
銀行のATMが今では「当たり前」になっているように、世の中が「インターネットショッピング」の方向へ加速している。

ところで、「テレビコマーシャル」が「変化」しているのをお気付きだろうか。
「ポスター」も変わってきている。
「インターネットの検索キー」の表示は当たり前になっている
以前は「http://~」だけが表示されていたが、今は「検索キー」のみの方が多い。
とにかく「インターネット」にアクセスさせようとしている。
自社のウェブサイトで詳細説明をして「買って貰おう(買物カート)」という魂胆である。
検索一覧が表示されても、見てもらえるのは「最初の2ページ」だけと言われている。
その為、売り手は自社のウェブサイトが最上位に表示されるように必死になっている。
パソコンは一家に1台以上になりつつあり「インターネット」は「好き・嫌い」の段階を超えて今や必須アイテム。
これに「電子メール」が加わる。人と会った時、電話番号と一緒に「メールアドレス」を交換するのも当たり前。

20年前、現在の状況をどれだけの人が予測したであろうか。
あなたも「パソコンを使う自分」を想像していなかったにちがいない。

時代は「読み」「書き」「そろばん」から「読み」「書き」「パソコン」になっている。

「アドレス」とはメールアドレスであり、もう「住所」ではない。
周囲の「当たり前」がどんどん変わっている。

«魔力 - その2

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